夏休みも終盤にさしかかり、大阪万博2025もますます盛り上がりを見せています。
一方で、8月13日の大阪メトロの停電による帰宅困難者が発生する事態になるなど、大きなトラブルで話題にもなっていました。
今回の記事では、クロスロケーションズ株式会社が提供する、Location AI Platform®(以下LAP)による人流分析データをもとに、お盆時期の来訪はどうだったか、大阪メトロ停電の日、夜間にどれだけの人が滞在することになったのか、などについて分析していきます。
また、毎回注目されている月替わりの花火大会についても触れていますので、今後の開催が気になる方もぜひ最後までご覧ください。
出典:クロスロケーションズ株式会社「Location AI Platform®」(2025年8月時点取得データをもとにBIツールにて可視化)
大阪万博2025の開幕から現在(データ取得時8月18日時点)までの推定来訪者数について、LAPのデータをもとに集計・分析しました。
7月1日から夏休み中にかけての来訪者数の増減については、以下の折れ線グラフのような動きを見せています。
出典:クロスロケーションズ株式会社「Location AI Platform®」よりデータ取得(2025年8月時点)
全体傾向としては、夏休みに入った直後から8月上旬までについては、夏休み前より基本的に大きな変化はなく、土日の来訪が多い傾向となっていました。
しかし、7月後半夏休みシーズンに入った直後の月替わりの花火大会(Japan Fireworks Expo)開催日では、平日にもかかわらず多くの来訪者が訪れる結果になっています。
その他に目立つトピックとしては、7月12日・13日のブルーインパルス飛行日、お盆時期と重なった大阪メトロ停電の日などです。
次の章以降、それぞれの詳細についてデータを見ていきます。
出典:クロスロケーションズ株式会社「Location AI Platform®」よりデータ取得(2025年8月時点)
当初、大阪万博開幕の際に予定していたブルーインパルスの展示飛行ですが、悪天候により中止となっていました。
多くの人から再飛行を望む声が多く届いたことから、7月12日・13日の2日間で展示飛行が実施される運びとなりました。
その注目度の高さもあってか、当日の来訪者数は他の土日と比較しても突出して伸びていることがわかります。
また、当日午後3時00分~3時15分ごろの飛行時間を予定していたことから、前後で大きく来訪が増えており、飛行時間帯の滞在が最も多い結果となったことがデータ上でも見られました。
出典:クロスロケーションズ株式会社「Location AI Platform®」よりデータ取得(2025年8月時点)
続いて、お盆期間の大阪万博の来訪者数についてのデータです。
お盆期間前後は来訪者数が増加傾向にあり、土日を含めた連休取得をされたご家庭による大阪観光が多かったのだと推測できます。
次に、8月13日のお盆期間真っ只中の停電で、どのような影響があったかを見ていきましょう。
出典:クロスロケーションズ株式会社「Location AI Platform®」よりデータ取得(2025年8月時点)
2025年8月13日の21時28分ごろ、大阪メトロ・中央線のコスモスクエア駅と大阪港駅間で停電が発生しました。
大阪万博会場の最寄りの夢州駅とコスモスクエア駅間では折り返し運転がなされていたものの、大阪万博の来場者の多くは中央線を利用していたこともあり、相当な人数が足止めを受けたと報道されていました。
大阪万博の開催時間は9:00~22:00まででしたが、実際の人流データを見てみると、営業終了後の22時以降も3万人以上の人たちが滞留していたことがわかります。
※位置情報をもとにした推計データの為、実際の人数とはズレが生じている点ご了承ください。
コスモスクエア駅には中央線とは別路線のニュートラム線が通っており、途中四つ橋線に乗り継ぐことでなんば方面へ向かうことができたため、この2路線は中央線の停電を受け、夜通し運転をし続けたそうで、なんとか迂回経路で夜中に帰路に着けた方もいるようです。
とはいえ、中央線の復旧したとされる翌明け方まで数千人規模の人が夢州に留まることになったのは、人流データ上から見ても異例のトラブルだったと言えます。
出典:クロスロケーションズ株式会社「Location AI Platform®」よりデータ取得(2025年8月時点)
大阪万博内では、日本の世界最高峰の花火技術と、日本固有の文化である花火大会の魅力を世界に向けて発信する「JAPAN FIREWORKS EXPO」というプロジェクトにより、毎月花火大会が実施されています。
<JAPAN FIREWORKS EXPO概要>
開幕から8月現在までの人流データを追っていくと、各月花火大会の開催日には突出して来訪者数が伸びていることがわかります。
7月は夏休みに入ってすぐの7月21日(祝月)と23日(水)に開催されていましたが、23日は平日にもかかわらず、夏休みシーズン前半では一番の動員を記録していました。
8月23日は、過去の傾向と夏休み時期を考慮すると、過去最大の来訪者数になることが期待されています。
なお、上記以外の7月19日~8月31日までの夏休み期間中は、本花火大会とは別に、小規模な「ミニ花火大会」が連日開催されています。
なお、花火大会の開催にあたっては、入場規制・規制退場などのエリアが設けられると公式が発表しています。
来訪予定の方は、公式サイトにて、打ち上げ予定時刻なども含め最新の情報をご確認ください。
ここまで、夏の大阪万博2025の人流データについて、分析してきました。
イベントごとがあると来訪者数も増加傾向にあるという点は、データ上でも如実に見て取れる状況でした。
また、停電トラブルのあった8月13日も、深夜から早朝まで多くの方々が滞留せざるを得ない状況だったということもデータ上で改めて明らかになりました。
残り2か月弱、終盤に向けてますます注目を集めていくことになりそうです。
引き続き、人流データを使って動向を追っていきたいと思います。
これから大阪万博を訪れようと考えられている方は、ぜひこの記事以外にも、来訪の傾向などを分析した記事がありますので、ご参考にしてみてください。
また、大阪万博に訪れる方で映画・演劇に興味のある方は、大阪観光の候補の1つに「扇町ミュージアムキューブ」に訪れてみてはいかがでしょうか。
大阪万博の余韻を楽しむ文化体験として、タイミングが合えば扇町ミュージアムキューブ内の「扇町キネマ」での映画鑑賞もおすすめです。
上映スケジュールやイベント情報は、公式サイトをご覧ください。